雑記023 足も使う私の人生、再スタート

日本パラ陸上の会場となった金沢へ行ってきました。

目的は、フレームランニングの体験会への参加です。

フレームランニングとは、下肢に障害のある人が三輪の専用レーサー(フレーム)に体を預け、足で地面を蹴って走るパラスポーツ。主に脳性まひの方を対象とした競技です。

「ぜひ体験してみてほしい」とお声がけいただき、はるばる金沢まで足を運びました。

感想は、とにかく気持ちいい!

思っていた以上にスピードが出て、風を切って走る感覚がとても爽快でした。

そして体験後には、「やるよね?」の一言。

気づけば選手登録することになっていました(笑)。

まさかこの歳になって、新しいスポーツに挑戦することになるとは思いませんでした。

ツインバスケットでは頸髄損傷の方が中心で、脳性まひの私は隅っこにちょこんと居座らせてもらっているような感覚があります(態度だけは大きいですが笑)。

一方で、脳性まひの人が主役になれるスポーツは決して多くありません。その魅力に引っ張られるのも仕方がないのかもしれません。

とはいえ、まずはツインバスケットに支障が出ない程度に、少しずつ取り組んでいこうと思います。

娘と同じ「陸上競技」ができることも、実は嬉しいポイントです。

娘のクラブには、親御さんも陸上経験者という方が多く、一緒にトレーニングをしている姿を見て少し憧れていました。

一緒に走ることはできませんが、大会に出場し、娘と同じように競技場のタータンを踏むことができると思うと、少しワクワクします。

また、フレームランニングを体験して、自分の足を使う感覚が懐かしく感じられました。

歩いて過ごしていた学生時代のことを思い出したのです。

体力的な余裕がなくなり車椅子生活を始めた私が、仕事を辞めて少し余力が生まれた今、この競技と出会えたことにも不思議なご縁を感じます。

歩けるのに車椅子を選んで生きていることに引け目はありません。

それでも、神様から与えられた身体の機能を最大限に使う活動を通してしか得られないものがあるように思います。

足も使っていた頃の人生を、もう一度なぞることができるような気がして、それもまた楽しみです。

最後に。

今回は日本選手権ということもあり、さまざまな障害のある選手の皆さんとご一緒する機会がありました。

いつものツインバスケットの「車椅子ご一行様」ではなく、視覚障害、知的障害、切断など、多様な背景を持つ選手たちが集まる空間はとても新鮮でした。

周りを見れば健常者ばかりだった学生時代。

周りを見れば車椅子ユーザーばかりのツインバスケット。

そのどちらにも完全には属していないような感覚を、私はずっと抱えてきました。

だからこそ今回、何かに属したような、属していないような。

その曖昧さのままでいいのだと肯定されたような。

そんな不思議な心地よさに包まれた二日間でした。

この出会いをきっかけに、また新しい世界が見られることを楽しみにしています。

お世話になった皆さま、本当にありがとうございました。

脳性麻痺ライター・著者 東谷瞳  |障害と生きる日々

障害のある私だからこそ伝えられる…そんな想いを発信するホームページです。

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