雑記005 「第35回ツインバスケ選手権に出場して 〜能動的に挑戦できる喜び〜」

6月14日・15日、第35回文部科学大臣杯争奪日本車いすツインバスケット選手権大会が、岐阜メモリアルセンター 愛ドームで開かれました。

高円宮妃久子殿下ご臨席のもと、厳かに執り行われた開会式。

三回目の出場とはいえ、退職後初参加となった今大会、国旗掲揚に際し、これまでの歩みを振り返りながらしみじみと感じ入るものがありました。

ツインバスケットボールは日本で考案されたスポーツ。

「下肢のみではなく、上肢にも障害を持つ重度障害者でも参加できる」とよく言われます。もっと重度な障害者との関わりが多い私からすると少々違和感を覚えるものの、幅広い障害者が楽しめるよう、ルール上様々な工夫がなされていることは確かです。

現に私自身、学生時代は、ミュージカルやマンドリンなど、仲間と共に一つのものを創りあげる楽しさに没頭するものの、自分の障害が大きな障壁となり一歩控えたところでの居場所しか見つけられませんでした。

しかし、このツインバスケットに出逢い、自身の障害を生かしながら、自分でゴールを決めチームに貢献するという、より能動的な活躍が実現できる楽しみ方を知ることができました。

どちらの楽しみ方が理想的なのか比較することはできません。なぜなら、私は、どちらの経験からも前向きな学びを得ていると、自信を持って言えるからです。

でも、これら対極的な経験の両方を手に入れることができたのは、自身の障害があってこそ、周囲の環境があってこその賜物。そうした思いが、これまで私の歩みをサポートしてくれた周りの皆様や組織への感謝の念に繋がっています。

さて、今回の選手権は、残念ながら私のチームは第一戦で敗退となってしまいました。

第一クォーターで十分な動きが出来ず、やや気持ちが萎えてしまっていたのが大きかったのでしょう。中盤で点差を縮めるも、逆転には至りませんでした。

チームの中心とはいかないまでも、能動的な活躍ができる楽しみを生かし、もう一歩高みの景色が見れるように、引き続き練習に励みたいと思います。

最後になりましたが、運営等、組織を引っ張ってくださる皆様に感謝です。


脳性麻痺ライター・著者 東谷瞳  |障害と生きる日々

これまでの活動を振り返って、一度まとめてみようと立ち上げたのがこのサイトです。ずいぶん昔の物から最近の想いまでお伝え出来れば幸いです。

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